子育てと仕事の両立は難しい?両立するメリットと押さえておきたいポイント
家事と仕事の両立|知る、つながる、働くわたし
この記事をご覧いただいている方は、子育てと仕事の両立に奮闘されている方やこれから両立を目指そうとされている方でしょうか。
いままで子育てに専念するため、またはパートナーやご家族と相談のうえ「専業主婦/主夫」を選ばれた方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、“そろそろ仕事をしてみようかな”“仕事への興味はあるけれど不安だな”と考えている方にむけて、子育てと仕事を両立するメリットやポイントをご紹介します。
目次
子育てと仕事の両立は難しい?
育児・子育ては体力がかかります。その上に、仕事もしていくとなると、時間や環境整備など調整することも多くなります。
もちろん両立することは簡単なことではありませんが、両立によって得られる良さもあります。
自分にあった働き方をみつけ、「子育てと仕事の両立」にチャレンジしている方は年々増えているようです。
増えている共働き世帯
みなさんの周りでは「共働き」されている方はどのくらいいらっしゃいますか? 令和3年(2021年)の内閣府調査によると約7割の世帯が共働きをしているというデータがあります。
▼妻が65歳未満の専業/共働きの割合
年 | 妻専業 | 共働き(妻パート) | 共働き(妻フルタイム) |
---|---|---|---|
1985 | 936万世帯 | 228万世帯 | 461万世帯 |
57.6% | 42.4% | ||
2021 | 458万世帯 | 691万世帯 | 486万世帯 |
28.0% | 72.0% |
なお上の表は“妻が65歳未満”というカテゴリーでの値となるため、子育てのステージも様々であることが予想されます。 下記のリンク記事では、仕事復帰のタイミングや就業スタイル(働き方)などの情報も掲載していますのであわせてご確認ください
両立で得られるメリットはなにか
子育てだけでも手いっぱいなのに、仕事との両立ができるのかと不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
仕事と両立を目指すメリットはなにがあるでしょうか。
- 世帯収入が増える
- 自分自身のためになる
世帯収入が増える
パートナーも働いているなかで、自分も働き始める場合は「共働き」となります。
共働きによる安定的な収入の確保は、メリットのひとつです。
▽専業・共働き世帯別の平均実収入(勤労60歳未満)
専業主婦世帯 (夫のみ働いている) | 共働き世帯 | |
---|---|---|
平均月収 | 61万2283円 | 72万3263円 |
年収換算 | 734万7396円 | 867万9156円 |
[表3-11 妻の就業状態,世帯類型別 勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)]
上記のように専業と共働きでの世帯収入は平均で約11万円の差があり、年収換算すると130万円程度の差となります。
世帯収入が増えることで、現在の生活が豊かになるだけでなく、子どもへの教育資金へ充てられることなどもメリットとして挙げられます。また、働き方によりますが、雇用保険対象となる場合、公的年金制度として国民年金にくわえ厚生年金も受け取れるなど将来におけるメリットもあります。
自分自身のためになる
働くことは、自分が関わるコミュニティが増えることになります。
家庭での「母/父」「妻/夫」としての顔だけでなく、職場において「メンバーの一員」という顔も持つことができます。働くことで職場からの期待に応えることもできるので自分自身の自信や成長にもつながります。
また、子育ての先輩ママ/パパや同世代の子をもつ同僚などと幅広く子育てに関する情報交換をすることで両立へのアドバイスも得られるかもしれません。
両立者の1日のスケジュールは?
正社員、時短
こちらでは2歳から小学生のお子さんを持つ3名の働くママのスケジュールを紹介しています。
<みずほ>パートナー社員
みずほ銀行パートナー社員の方にはパートタイムからフルタイムへと働き方を変化させてきた方もいらっしゃいます。
1日のスケジュールや働き方の変化などその方の想いを紹介しています。
子どもの年齢別に気にしたいポイント
これから両立を考える方が抱える不安は、おそらく働きながら子育てをしている方々も同じように抱えているもの。 不安を乗り越え両立している人たちはどのような工夫をしているのでしょうか。子どもの年齢別にあわせて紹介します。
全年齢対象
子どもが小さければ小さいほど成長・体調面が不安ポイントになります。
体調変化による呼び出し対応
子どもの体調変化には気を使います。
園や学校からの呼び出しに対応するためには、仕事の調整や職場とのコミュニケーションが大切になります。
- 病児保育など外部機関を利用すること
- 突発の休みに備え、ひとりで仕事を抱え込まず別のメンバーにも日常的に共有すること
- 看護休暇・在宅勤務制度などの職場制度を確認すること
また、ともに働く仲間への感謝の気持ちを忘れずに働くことも重要です。
保育園・幼稚園
親のサポートが必要な乳児期・幼児期での両立のポイントは、なにがあるでしょうか。
乳児期:トイレトレーニング・食べムラ対応
食べ物の好き嫌いやトイレトレーニングなどは、子どものやる気に振り回され手詰まりになることも。
親自身もなかなか思うようにいかず悩むところですが、保育園・幼稚園という同じ歳のお友だちがいる環境で過ごすことで子どもたちの刺激になり、意識しあいながら徐々にできることが増えていくケースもあるようです。
つまり、保育園・幼稚園での生活も助けとなるので「敢えて家では頑張らない」というのも両立の工夫となっています。
幼児期:習い事対応
両立者にとって子どもの習い事に関しては、時間帯がネックになっているようです。
家庭により習い事の実施有無は様々ではありますが、子どもがやりたいと意欲がある場合には
- 土日にできる習い事
- オンラインでできる習い事
を中心に、子どもたち自身に負担がないよう工夫されています。
小学生
“小学1年生の壁”という言葉があるように、親も子どもも生活がガラッと変わるタイミングです。
小学生での生活の変化
働き方にもよりますが、フルタイムで働く場合では、子どもと同じ時間に帰宅することは難しくなります。
その中で両立者が心がけていることは「子どもと話しあい、しっかりと家庭ルールを決めること」。
子どもたちが安全に過ごせるための工夫については各記事をご覧ください。
中学生
中学生になると親の手を借りずに子どもだけでできることも増えてくる頃。
そんな中での親としてのサポートはなにが必要でしょうか。
部活動のサポート・お弁当づくり
中高生になると部活動が本格化し、部活動によっては保護者会が設置されていたり、あるいは保護者のサポートが必要になったりする部活動もあるようです。
家庭においても早朝練習の送迎やお弁当づくり等、平日であってもサポートが必要な場合があります。
そのような中での工夫としては、「家族の体調管理」。また「保護者主導のサポートは仕事が休みの日に行えるよう調整する」こと。
子どもだけでなく自分自身の体調管理も含め、子どもの頑張りを応援できる工夫を行っているようです。
両立のコツ
ここまで両立者の実態やそれぞれの工夫などを紹介してきましたが、最後に両立するにあたってのコツを3点ご紹介します。
パートナーとの役割分担
家庭内の仕事を専業で行っていたかどうかに限らず、両立をはじめる前にはパートナーとの役割の見直しをしましょう。
働くにあたっての変化を共有することでパートナーにもあなた自身の「両立」を応援するサポーターになってもらいましょう。
制度活用
パートナーの協力に加え、外部の様々な制度利用も考慮したうえでサービスを探していただくと安心です。
家事代行や宅配スーパーなどのサービスだけでなく、病児保育や地域のファミリーサポートなどの自治体独自の制度もありますのでお住まいの自治体制度もぜひ確認してみてください。
仕事えらび
そしてやはり大切なのはどのように働きたいかという「自分軸」について。
働く時間やスタイルそしてどんな仕事に携わりたいのかを明確にしたうえで仕事探しをしてみましょう。
まとめ
子育てと仕事を両立することは、いまの生活を変えることになるためエネルギーが必要です。
「働いてみたい」という気持ちをぜひ大切にしながら、あなた自身が抱える不安を少しずつ取り除いていきましょう。
家族のためにそして自分自身のためにプラスになると信じてぜひ一歩を踏み出してみてください。