事務職のすべてがわかる!種類・仕事内容・スキルを徹底解説【キャリアアドバイザーのアドバイスも】
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事務職は多種多様。求められる仕事内容とスキルとは
就職や転職を考えるときに、「事務職」を検討される方は多いと思います。でも、「具体的にどんな仕事をするの?」、「どんなスキルが必要なの?」など不安に思うことはありませんか?
今回は、「事務職」で働くことを考えているあなたに、代表的な事務職6選と、事務職に求められるスキルや人物像を求人企業の採用を担当する弊社のキャリアアドバイザー(CA)からの声も交えてご紹介します。
目次
事務職の種類と仕事内容
事務職と一括りに言っても、実際の仕事内容は、企業によっても配属される部署によっても大きく変わってきます。
では実際、「事務」と言われる職種はどのような仕事やスキルを求められるのでしょうか。ご紹介していきたいと思います。
一般事務
一般事務の仕事は、書類作成やデータ入力、ファイリングやフォルダ整備、備品の管理や発注、郵便物の仕分け、発送などいわゆる定型的な事務の仕事が主です。企業によっては「庶務」と言われることもあります。また、来客や電話の初動対応、会議やミーティングのスケジュール調整等を行うこともあるでしょう。これらは、一般事務に限らず、どの事務職においても共通する仕事であると言えます。
また、そこまで仕事が細分化していない中小企業などでは、「一般事務」として採用されていても、経理や総務の仕事を担うことも少なくありません。企業の募集要項や面接など採用活動において、実際にどのような仕事内容なのかきちんと自身で確認することが必要です。
▼一般事務の詳しい解説記事はこちら
金融事務
金融事務は金融機関の支店や事務センター、本社での事務に携わる職種です。
銀行、保険会社、証券会社など会社によっても仕事の内容が異なるのはもちろん、それぞれの内部でも所属の部署によって仕事内容は大きくかわります。
大まかには、お客さまと直接やり取りする部署であれば、電話応対や窓口対応などがメインになり、事務センターなどの事務に限定した部署では書類のデータチェックや取引情報の専用端末への入力作業等を行います。
部署によっては、証券外務員資格など金融商品の販売・勧誘等を行うための資格が必要になる場合もありますが、これは採用時点での必須スキルではなく、採用後に研修や資格取得を支援する制度等を利用した上で取得を目指す場合が多いでしょう。
▼金融事務の詳しい解説記事はこちら
営業事務
営業事務とは一言で言ってしまえば”営業担当者のサポート”です。
営業担当とペア制をとっている会社もあり、応募要項には「営業サポート」や「営業アシスタント」と記載されていることもあります。
契約や売上、入金管理などの営業全般の管理に加え、外に出ていることの多い担当者に代わり、お客さまとの電話・来客応対やスケジュール調整、見積書や提案書の作成、書類の受・発送なども行います。また、業務効率化の役割を担い、営業に必要なデータを集めてチーム全体に共有したり、営業用の提案資料を作成したりすることもあるでしょう。
お客さまに対し営業がメイン担当だとすると、営業事務はサブ担当となることも多く、場合によっては、お客さまに対し、自身の判断で対応しなくてはならないこともあります。
営業事務は、ほかの事務職と違い、企業の実績に直につながる仕事ができ、後に営業職へのスキルアップにもつながりやすいのが魅力です。
OA事務
※(OA=Office Automation)
OA事務はPC作業をメインとした職種です。
PC作業は現在、どの事務職であっても求められることがほとんどですが、その中でもOA事務となると、Word、Excel、PowerPoint等オフィスソフトを使った基本的な書類作成から、VBAやマクロなどを使うより高度なスキルが求められる場合もあります。
また、OA事務だからといって、PC作業だけに限るということはほとんどなく、電話や来客応対なども担うことが多いでしょう。
経理事務
経理事務は、企業のお金の管理をする職種であり、専門性の高い職種です。
会計・資産管理専用のソフトウェアやシステムを使い、日々の入出金の帳簿管理や、月次の売上や経費の確認、給与計算、年次の財務諸表の作成や確定申告、年末調整などの決算期に関する業務を行う仕事がメインとなります。
日次・月次・年次とやる業務が変わってくるのも特徴であり、スケジュール管理も重要な職種といえるでしょう。また、企業のお金を正確に管理しなくてはならないので、簿記の知識やスキルは必須でないにしろ、必要になってきます。
総務事務
総務事務は、企業の運営に必要な業務を担う職種です。
企業の建物・設備などの管理や、株主総会・取締役会等の運営・準備、社内行事やイベントの運営、人事異動の際の手続き、社内規定の作成や周知等、企業の運営にかかわる仕事全般を行います。
企業の規模にもよりますが、経理や広報などについても担うこともあり、どこの部署にも属さない業務を担うことも多いので企業を支える「なんでも屋」とも言えるでしょう。
事務職に必要なスキルや資格とは
事務職の仕事内容について紹介してきましたが、それぞれどのようなスキルが求められているのでしょうか。
事務職に必要な共通スキル
ビジネスマナー
ビジネスシーンで仕事を上手に進めるための礼儀作法であり、ビジネス上での身だしなみや電話応対のマナーや言葉遣いなどがあげられます。事務職に限ったことでなく、社会人として必要なスキルといえます。
コミュニケーションスキル
事務職は、社内外問わず人と接することが多い職種であると言えるため、良好な人間関係を構築することは仕事上不可欠です。よってコミュニケーション能力は事務職にとってとても重要なスキルといえます。
PCスキル
現在、事務職の仕事をする上でPC作業は必ずと言っていいほど求められます。専門性の高い部署でなければ、高度 なスキルは必要ありませんが、基本的なWordやExcelの操作スキルは最低限のスキルとして必要になるでしょう。
その他の職種別必要スキルと資格
営業事務や総務事務、経理事務などはスケジュール管理能力、金融事務や経理事務では堅確な事務処理能力がとても重要になります。
また、金融事務だと「証券外務員資格」、OA事務だと「MOS(=マイクロソフトオフィススペシャリスト)資格」、経理事務だと「簿記資格」などが求められる場合もあるでしょう。
CA:「経理事務だと実務経験(2~3年)がある人や、総務事務だと給与計算や特定ソフトが使える人など、特定スキルや経験の条件をつける企業もあります。」
「スキルや資格等の学習意欲の高さを証明できる経験がある人や自分の出来ることを絞らない学習意欲のある人は、未経験分野であっても企業の変化にも柔軟に対応できる人物であると考えられ、企業としても採用意欲が高まります。」
「職歴はもちろん学生時代の経験や保有資格などこれまでの経験をきちんと伝えることも重要です。」
ここでお伝えした、スキルや資格は、代表的なものであり、実際に求められるものは企業によって変わってきます。また、これらのスキルや資格がなければ絶対に働けないということではなく、事務職として仕事をする上で身につけていくべきものだと受け取っていただければと思います。
キャリアアドバイザー(CA)に聞いてみた!企業が求める事務職とは
では実際、企業はどんな人材を事務職として求めているのでしょうか。今回、弊社で採用企業を担当し、多くの求職者を企業に紹介してきたキャリアアドバイザー(CA)2名に話を聞きました。
企業はどのような人を事務職に求めているのですか?
ー代表的なものをあげていただきました。
CA:「多くの採用企業をみてきて、ほとんどの企業があげる人物像が4つあります。」
- コミュニケーション能力の高い人
- 面倒見がよく、リーダーシップがとれる人(特に中途の正社員採用)
- ITリテラシーのある人(特にExcelは、多くの企業で使えることが求められている)
- 長く企業で活躍してくれる人
CAから見た、事務職に向いている人とはどんな人ですか?
CA:「実際、企業が求める人材かどうかというところではありますが、事務職として必要になってくるのはこういった所かと思います。」
- 期日管理ができ、事務処理が堅確かつ迅速に対応できる人
- わからないことは自分で調べることができる人
- コミュニケーション能力が高い人
- 働き方の条件として、安定して長く働ける就業条件を求めている人
- 自分の出来ることを絞らない、学ぶ意欲のある人
- 人をサポートすることが好きな人(特に営業事務、総務事務等は必要)
- コツコツ、黙々とやる集中作業が苦ではない人(経理事務、金融事務などは細かいデータや数字を扱うことも多いため)
CA:「また事務職は、長く働くことでキャリアやスキルが自然と身についていく職種でもあるので、着実にスキルアップしていきたい人にもおすすめです。」
ー特定のスキルや資格というより、その人自身の素質やこれまでの経験等が需要になってくるのですね。なかなか素質や能力は自分自身ではわからない部分もありますが、自分自身がこれまで何をしてきたのか、得意なこと・好きなことは何なのか考えることが大切なのかもしれませんね。
まとめ
ここまで、事務職の仕事内容や求められるスキル、CAの声をご紹介してきましたが、事務職として実際に働くイメージを少しでも想像できたでしょうか。
イメージの出来た人は、まず実際の企業がどんな人材を求めているのか知ることから始めてみるといいかと思います。
この記事が、少しでも仕事を探すあなたの後押しになりますように。